神戸の中華街は南京町と呼ばれます。もともと日本では、中国系の人が住んでいるエリアを南京町といっていました。横浜の中華街も元は唐人町、南京町と呼ばれていました。しかし、南京は中国の一部の地域でしかなく、また中国各地からいろいろな中国人が移り住んでいたため、1955年に横浜では中華街と呼ぶようになりました。しかし、神戸では南京町が定着し、人々に親しまれているため、南京町のままです。
横浜では開港前から、清国の人が移り住んでいました。欧米人とともに移り住んできた清国人もいて、その数は欧米人を超えていたそうです。神戸も開港と同時に、欧米人の雑役や通訳、通商役として清国人が住み始めます。華僑の人たちが住むようになると、彼らが使う日用品や中国の食料品を扱う店が増えてきます。しかし、彼らは外国人居留地には入れず、そのそばのエリアに住むようになりました。これが、神戸の南京町の始まりです。
南京町は、北は元町商店街、南は栄町通り、東は鯉川筋、西はパ−クロードのエリアです。しかし、華僑の人が親しむ関艇廟は花隈にありますし、それ以外のエリアでもおいしい中華料理屋はたくさんあります。実際は、さらに広いエリアに華僑の人たちが移り住んでいると考えていいでしょう。
南京町は1945年の神戸大空襲で大きな被害を受けました。1980年代に入ってようやく今のような華やかな南京町になりました。1985年には南京町の東入り口に長安門、1988年には中国獅子像、1993年には臥竜殿ができました。阪神・淡路大震災で再び、被害を受けましたが、復興し、現在は細い路地も石畳が敷きつめられています。
南京町では中華料理屋や中国食材店、雑貨屋などが立ち並び、どの店に入ろうか迷います。北京料理、上海料理、四川料理など、地方の料理ごとにレストランがあるのは、世界共通なので、それを目安に好きな中華料理の店を選ぶといいでしょう。メインストリートだけではなく、細い路地にもおいしい店がありますので、いろいろ探してみるのも楽しいでしょう。この頃は屋台も多く、点心や豚まん、ゴマ団子などのデザートなどが手軽に食べられます。これらを少しずつ食べ歩くのも楽しいですね。神戸では、肉まんを「豚まん」といいます。
南京町が一年でいちばんにぎわうのは春節です。銅鑼や爆竹を鳴らし、豊作祈願の龍舞い、駆邪と降福を祈る獅子舞い、中国民族舞踊、中華の楽器演奏、太極拳の演舞、仮装行列などが見られます。にぎやかで、華やかな中国の文化を味わえます。
